宅配♯4 1日の配達個数
今回は『宅配ドライバーは1日に何個ぐらい配達しているのか』ということについて記していきます。
また売上を上げるために、配達個数を増やしたい!と言う方に向けて地域ごとの特色なども説明していきます。
いきなり結論ですが多くのドライバーは1日100個〜160個ぐらいの荷物を配達していることが多いです。
(配達完了1個150円とすると1日につき15,000〜24,000円の売上。)
🍅トマトが配達を担当していた地域では、1日を通して150個程の荷量であることが多く、
このくらいの荷量であれば休憩をゆっくり取ることができていました。
トマトの配達スピードはだいたい1時間に25件ぐらいだったので、時間にすると単純計算で約6時間で配り終わります。
そこに不在で残った荷物を再配達依頼の有無に関わらず自主的に全て回り、移動時間なども含めるとトータルで8-9時間くらい配達作業をしていました。
ちなみに、1時間で25件まわるには2分24秒ごとに1件配達すれば達成できます。
(🍅自己ベストは戸建てが密集した配りやすい地域で1時間に35件です。)
ここでトマトの体験談を聞いて、1時間に25件のペースで配達時間が10時間あるなら、1日250件配れる計算になるのではと気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば1丁目から2丁目に行く移動時間や信号待ちの時間などが必要になってくるので、最大限配れても200件ぐらいになるかと思います。
しかし、実際に200件配達するのはかなり難しく、配達に使える10時間の中から休憩時間を捻出する必要もあり、繁忙期でない通常月に1日の配達個数が160件超えるドライバーは少数派で猛者(モサ)と呼ばれています。
冒頭の通り、配達する荷量がだいたい120〜160個前後の地域の人が多数派です。
トマトは160個を超えるとかなり忙しいという感覚になり、毎日160個を超えてくると体力の消耗量がだいぶ多くなると感じていました。
しかし、巷では「1日で200個以上の荷物を配達できる宅配ドライバーもいる」なんてことが囁かれていますが、荷物の個数については"地域ガチャ"という運の力も大きく働くことがあります。
実際に一般的な配達地域で200件配達するというのは、かなり難しいです。中には普通の住宅街でも200件達成できる猛者もいると思いますが、なかなか全員にできることではないと思います。
しかし、とある特色のある地域であれば楽に件数をこなせることもあります。
つまりここが冒頭の『宅配♯1 宅配は稼げるのか』でお話しした"運が良ければ"の部分になります。
1日の配達個数は、そもそも荷量が多い地域か少ない地域かということに大きく左右されます。
同じ直径2kmの地域内に毎日100個程度か150個以上物量があるのかでたった1日で50件も差がついてしまいます。
【💰報酬を配達完了1個150円で貰っている場合、
1日にして7,500円も売上に差が発生します。さらに25日出勤で187,500円の差が発生します。】
そして次に、物理的に回れる件数が変わってしまうため、戸建てばかりの配りやすい地域かタワーマンションなどが多く1件1件の配達に時間がかかる地域かで左右されます。
同じドライバーでも地域が変われば、どんなに頑張って走って配達しても1時間に15件しか配れなかったり、歩きながらのんびり配っても1時間に25件以上配れたりします。
このどんな配達地域なのかというところでも同じ時間内で配達可能な件数にこんなにも大きく差がついてしまいます。
具体的に戸建ては車から降りて玄関まで10歩以内ですが、マンションは車から降りてエントランスのインターホンを押してエレベーターに乗ってまた玄関前のインターホンを押してと10歩以内ではすまないので、1件完了するだけでもかなり差がついてしまいます。
また極端な例で実際にはない話かもしれませんが、タワーマンションの30階に1つだけ、次もタワーマンションの25階に1個だけなんて地域であればエレベーターの上り下りが大変で1つの配達に少なくとも10分以上かかってしまいます。この調子であれば1時間に6件回れればいいという計算になってしまいます。
このように大型のマンションが多い地域では同じマンションに1件ずつではなく、数件分の配達がないとなかなか配達完了数が増えません。
大型マンションが多い地域で配達完了数を増やすには、同じマンション内に件数が集中しているかどうかが大切な条件です。
🍅トマトの周りではマンション地域での配達で高売上を達成しているドライバーもいました。そのドライバーの担当地域は1つの大型のマンション内に何十件も配達があるような地域でした。
このドライバーの場合では、約1-2時間同じマンション内で配達し続け多くの配達完了数をあげていました。
同じマンション内だと車での移動が少ない分ガソリン代の節約になり、こんなパターンであればマンションもいいかもしれません。
トマトもA町4丁目は物量が少量ずつのマンションが多くて1時間に20件程度回れればいいが、B町2丁目は戸建てばかりで1時間に30件くらい回れるなと日々地域差を目の当たりにしてきました。
そして、次に左右されるのはオフィス街かどうかです。
※佐川急便では、オフィス街は自社の正社員ドライバーが配達するので、業務委託契約のドライバーがオフィス街を担当できることはないかもしれませんが、郵便局の場合、当時の営業所ではオフィス街も回ることができました。
【※佐川急便では法人などは自社の正社員、一般住宅や個人は業務委託契約ドライバーとわけられていました。
💰佐川急便で業務委託ドライバーが法人を配達する場合、報酬額が大きく下がり荷物の大小に関わらず配達完了1個につき60円しかもらえませんでした。
※事業所によって違う場合はあるかもしれません。】
郵便局では法人1件(1社)につき100個の荷物が届いていることもあり、たった1回の配達、時間にして約15分で100個の配達完了ができるというスーパープレミアムな地域もありました。
さらに、荷物は薄くて軽い書類の封筒だったりするので、身体的な負担も少なくかなり楽に100件を達成できます。
【💰配達完了1つ150円であってもこの15分で15,000円売上をGETできるのでお金で考えると余計に嬉しい気持ちになります。】
トマトも郵便局で業務委託契約をした際、オフィス街を担当できる時があり、ここでも物量や配達の難易度などの地域差を感じました。
そして、住宅街だと在宅率の高くなる18時以降は1日の中でも配達が最も忙しい時間帯になりますが、オフィスはだいたい18時に閉まることが多いので、オフィス街だと昼にたくさん稼いで18時からはのんびり配達できます。そして、住宅街よりも1-2時間早く業務を終了できることが多かったです。
一方で大変な場合の例を1つあげておきたいと思います。
それは、重量物を取り扱う企業様に大量の配達や集荷(※1)依頼などがあった場合なのですが、15〜30Kgの物を持ち上げるので腰も痛めやすく1つ1つが重いので積込や荷下ろしに時間もかかります。
(※1 荷物を配達するのではなく、お客様宅などで荷物を預かりお客様の依頼した住所まで届けるサービスのこと。ドライバーは預かった荷物を事務所まで運び、その後は別の担当者がいるので、宅配ドライバーは営業所まで持ち戻れば集荷完了。)
そして、配送に使用される一般的な軽バンは積載量が350Kg程度までの物が多いため物量が多い時は数回に分けて営業所と往復する必要もありさらにその分時間がかかります。
このようにいくら法人で大量配達または集荷であったとしてもその荷物が重量物であれば1個いくらで報酬を得ているドライバーにとっては時間がかかる分、次の配達に影響が出るなどして大変です。
こういった経験を踏まえてトマトが配達がしやすく1日の配達個数がこなせる地域は、密集して戸建て住宅がある所とオフィス街でした。
⚠️戸建てが密集している地域の中には、車体とほぼ同じ幅の細い道が多い地域や地図を見てもどこだかわからなくなってしまう迷路のような地域などもあるので運転が苦手な人は要注意です。⚠️
トマトの配達地域も個人宅が多かったですが、迷路のような難しい地域で覚えるまでが本当に大変でした。
しかし覚えてしまえば、自分の庭と言わんばかりに駆け回ることができました。
そして🔰宅配初心者🔰の方におすすめなのは
【区画整備がしっかりされていて小型〜中型のファミリー向けマンションもぼちぼちあって戸建てが多い】というような地域です。
区画整備されすぎていても道に特徴がないので、逆に覚えにくいというデメリットがありますが、地図さえ見れれば迷うことは少ないです。
最初は前任者などと2日間くらいは同行研修をしてもらえると思いますが、それ以降は1人で配達に出ないといけないので、地図を見れば簡単に回れるというのはとても良い条件です。
入る時期(繁忙期)や仲介業者によっては同行研修が2-3時間だけでその後はもう1人で任せらてしまうこともあるかもしれないので、地図が読みやすい地域であるということに越したことはありません。
宅配未経験の方であれば、1日の配達個数に着目するよりも、配達がしやすい地域で地図の見方や配達の方法などを丁寧に覚えながら配達に慣れることが大切だと思います。
区画整備がされていない地域だと、ナビをつけていても建物の裏側に到着してしまい、高いフェンスで囲われていて簡単に表に回れないところが出てきたり、表に行くには別の道を進む必要があったりと地図を見ていても意外と難しい所もあります。
仲介会社さんに、今募集しているのはどのような地域か尋ねれば地域の特性を教えてくれると思いますので、是非面談時に聞いてみてください。
⚠️注意点は「戸建てばかりだよ」と言われても、それが密集しているのか、次の家まで2分以上走らないと家がないような地域なのかでも変わってくるので、戸建ての多い地域を配達したい場合は密集しているかどうかがキーワードです。
【⚠️2-3分以内に1件配達しないと1時間に25件は達成できない為】
【前任の方は1日何件くらい配達完了をしていたのか。】
【マンションが多かったり戸建てが密集していたりなど何か地域の特徴はあるか。】
この2点を面談で聞けると、成果報酬だった場合のおおよその売上額の検討もつくと思いますので、おすすめです。
余談ですが配達のラッキー案件は他にも転がっていたりします。
これは実際に配送に出てみるか、前任者に聞いてみないとわからないのですが
ネットショップを個人で運営されている方が住まれているお宅があれば、1件で20個も配達があったり、集荷をたくさん頼んで頂けたりすることもあって、成果報酬型の宅配ドライバーとしては嬉しい配達になります。
ここまで1日の配達個数についてどんな地域であれば配達完了数を増やせるのかということにも着目して説明しました。
今後は、どうすれば上手く稼げるのかコツはあるのかといったことも詳しく記していきたいと思います。

次の項目では【♯5繁忙期について】を説明しています。ご興味のある方はぜひそちらも参考までにご覧ください。